コントロールしよう、生活習慣病

更新日:2020年7月27日

 生活習慣病は、放っておくと徐々に進行してしまいます。進行していくと、脳や心臓、腎臓の重い病気になる可能性が高まります。

 高齢者は、加齢による身体の変化もあり、生活習慣病が進行しやすい年代です。若い頃からの持病は、歳を重ねるにつれてだんだんとコントロールが難しくなります。いくつもの病気を抱える場合も多く、一つの病気の治療に専念できなくなることもあります。

 「脳・心臓・腎臓の重い病気にならない」ことを目標に、生活習慣病をコントロールしていく意識を持ちましょう。加齢は防げませんが、生活習慣病は自分で管理ができます。

 ひとりだけで頑張る必要はありません。かかりつけ医や、市町村の保健師・栄養士もお手伝いします。

イメージ図

生活習慣病のイメージ図

長野県内の、生活習慣病の対象者の割合は?

生活習慣病対象者割合のグラフ

 このグラフは、長野県において、年齢階層ごとに生活習慣病対象者がどれくらいいるのかを示したものです。赤色の縦線から右側が、75歳以上の後期高齢者です。

 生活習慣病の対象者は、歳を重ねるごとに右肩上がりに増えていく傾向があります。最も割合が高いのは、85~89歳です。また、後期高齢者の7~8割の方が、生活習慣病対象者であることが分かります。

出典:長野県 令和元年7月作成(長野県国保および後期高齢者医療の年齢階級別被保険者に占める生活習慣病対象者の割合)

 

 では、生活習慣病をコントロールしていくために、普段の生活において、どのようなことに気を付けたらよいか、以下に紹介します。

生活習慣病をコントロールするために気を付けたいこと
~脳・心臓・腎臓を守る! 予防のポイント~

(1)日々の体調に注目

血圧測定 高血圧症の方はもちろん、そうでない方も、毎日家庭で血圧を測定して、普段の血圧を知っておきましょう。身体の様子を知ることができるうえ、血圧のお薬を飲んでいる方は、薬の効き具合を確認することにも役立ちます。一日のうちの変動をみるために、朝・夜の二回、血圧を測って記録しておくのがおすすめです。

 血圧以外にも、自分の身体で「いつもと調子が違うなぁ…」と感じることがあったら、我慢せずに医療機関を受診しましょう。

(2)「食事」「運動」「人とのつながり」を意識する

 これらは、脳・心臓・腎臓を守るためにとても大切です。また、「食事」・「運動」・「人とのつながり」を意識することでフレイル予防にも役立ちます。

 具体的に何をどれくらい食べたらよいのか、どんな運動をすればよいのかは、個人により異なります。かかりつけ医に相談のうえ、実行しましょう。

(3)かかりつけ医とよく話す

かかりつけ医 高齢期は、血糖や血圧の目標値が個人ごとに違います。他に持っている病気、日々の体調、一日の過ごし方、薬の効き方等に個人差が出てくるからです。

 定期的にかかりつけ医を受診して、医師と相談しながら生活習慣病の管理をしていきましょう。また、医師から指示された服薬量や回数、食事・運動量を守ることも大切です。

(4)後期高齢者健康診査を受ける

 定期的に医療機関にかかっている方も、後期高齢者健康診査(健診)を受けましょう。

 健診結果を貰ったら、かかりつけ医に結果を見せて、アドバイスをもらいましょう。

 また、市町村の保健師さんや栄養士さんからアドバイスをもらうこともできます。どんなことに気を付けたらいいの?」「健診結果で気になる項目がある」など、気になる点がありましたら、お住まいの市町村の健康づくり関係課、地域包括支援センター等へご相談ください。

 

参考文献